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あらすじ



作戦行動中に砂漠で消息を絶った偵察小隊。その探索に当たっていたアルテミス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)率いる特殊部隊は、突然、激しい砂嵐に飲み込まれてしまう。砂嵐が去った後、彼らの眼前に現れたのは、未知なる世界の光景と…ありえないサイズの超巨大モンスター!! 近代兵器が通用しないモンスターの猛攻に、小隊は全滅寸前にまで追い込まれる。絶体絶命の危機を救ったのは、見慣れぬ装備を身にまとい、巨大な剣を携えた一人の男(トニー・ジャー)。彼はモンスターを狩るために戦う者=モンスターハンターであった。

アルテミス達はなぜ、モンスターが跋扈する世界にやって来たのか? 元の世界に戻る方法はあるのか? すべての真実を知るためには、次々襲来する巨大モンスター達を倒し、生き残るしかない。狩るのは人間か? モンスターか!? 究極のサバイバルがいま始まる!


公式サイトより抜粋




はじめに



 どうも、バイト2号です。ソニック以来のゲーム系映画ってことでさっそく見に行ってきました。正直公開日が『モンスターハンターライズ』発売日と同時というあまりにも挑戦的スケジュールで正真正銘のハンターなら今頃家でライズしてる頃かと思います。

そんな初日に行っている時点で私が熱心なハンターじゃないのがモロバレなのですが、一応アイスボーンも導きぐらいまではやってたので、プレイヤー的な視点を持ちつつも映画ファンとしてはマジで期待値ゼロで「監督も主演もバイオハザードだしあんな感じでしょう」ぐらいのフラットな感じでレビューできると思うのでお楽しみください。

ちなみにいつもながら普通にネタバレありでいくので映画がたのしみでたのしみで仕方ない人は見てからにしてください。でもこの映画そんないうほどの中身もないので別に大丈夫かもしれません。それでは早速いってみましょう。





あまりにも雑な導入



まず映画がはじまると世界観説明っぽいプロローグをいい声のおっさんが喋りだします。内容はだいたい「我々の近くできないところに別の世界があるかもしれねぇ----NEW WORLD---」みたいな感じ。

そして場面は変わり、ミラジョヴォヴィッチ率いるなんかよくわからん偵察小隊がもうそれはそれはめちゃくちゃガムくちゃくちゃしてそうな感じのノリで砂漠を探索してます。どうやら別班のBチームの姿がパタリと消えたのでそれを探しにきたとか。

車で移動中に車の上にのったミラジョヴォが屋根を手でバンバン叩くとリズムにあわせて陸軍のお歌を披露する小隊。「陸軍の靴はピカイチ、サイズ11を注文してサイズ9が届いたイェーイ」みたいな愚痴ソング。あまりに唐突なのでこの歌がのちのちエモくなるのかなと思ったりもしたけど別に特にはないです。

なんだか頭空っぽそうな映画だなぁというのがファーストインプレッション。


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すると超巨大な嵐が来て、逃げればいいのにB班は中にいるんや!とばかりに車で突撃してみんな仲良くNEW WORLDってワケ。バカかな?




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でも意外といいところもある



そうしてモンスターハンターの世界に異世界転生した偵察小隊がまっさきに出会うのがディアブロス。モンスターのCGのデキは流石に良いし、鳴き声もいつも通りでちょっぴりテンションがあがるシーン。

結構装備の整った軍隊なのでガトリングでバスバス撃ち込んだり、はてにはRPGまで持ち出すんだけど倒せず。こんなの相手してたんだ?ってなぐらい強いディアブロス。強すぎてこのあと大剣とか双剣とかでどうにかなるもんなの????って印象が強かっただけに、倒すまでのプロセスはなかなか楽しめた。



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そんな中でも一番の見どころがトニー・ジャーである



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ミラジョヴォがモンハンの世界で最初に会う名もなきハンター役を演じるのが超有名アクション俳優トニー・ジャーである。『マッハ!!!!!!!!』とか『ワイルド・スピード SKY MISSION』にも主演しているアクション界のスーパースターだけあって彼のアクションシーンはめちゃくちゃカッコイイ!



んだけど、そのシーン対人なんだよなぁ・・・



『ボーンシリーズ』でも見に来たのかな?ってぐらいカッコイイアクションシーンがあるのだが、残念ながらそのシーンのお相手はミラジョヴォである。もちろん後々にはトニー・ジャーもモンスターたちと戦うのだが、対人アクションの格好良さがスゴすぎてやや見劣り。

モンスターのCGはカッコイイ!モーションも悪くない!俳優たちも別にわるくない!でもそれらを掛け合わせることで何倍もカッコイイ!かと言われたらそうでもない。そんな感じの煮え切らなさが映画モンスターハンターだ。


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▲静止画ではまったく良さが伝わらないぐらい早いアクションシーン。



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▲別にトニー・ジャーじゃなくてもいいシーン。





難しく考えない映画があってもいいじゃない。



モンスターハンターは良くも悪くもポップコーン映画である。異世界転生した理由も大して説明しないし、なんなら転生してからは言葉が通じないので大した会話もない。でもなんかたまたまミラジョヴォが持ってたチョコレートで仲良くなるとかそんな感じだ。


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▲なんか拾った双剣でそれっぽい修行をするミラジョヴォとトニー。鬼人化する理由とかは特に説明なし。



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▲途中でいきなり出てくる強いおっさん。おっさんの剣は地面に叩きつけると炎がブワっと出るが特に説明はなし。


自分で何が起きているのかを考えながら見ていないと置いていかれる『エヴァンゲリオン』とは真逆のタイプの映画だが、別にそれ自体は悪いとは思わない。

たぶんこの映画は見てもこれからの人生になにか影響を与えることもないし、見なかったからといって「見てないのかよ!」って他の人から言われることもないだろう映画である。

でも映画全部が全部、意味ありげで人生観変わりました!みたいなのばかりじゃ疲れてしまう。そういった意味では頭からっぽでバターと塩たっぷりのポップコーンとコーラで気持ちよくなるだけの1時間半があってもいい。アクション映画としての役割ぐらいはキチンと果たしている映画ではないか!とちょっぴり褒めてもいいぐらいには楽しめるところもあったのであまり叩きまくらずにレビューを終わらせようと映画を中盤まで見たときは思っていました。





それだけはやっちゃいけねえだろ!!〇〇映画!!!



正直思ってたより見れた映画だったので綺麗にまとめて「またステマかよ」ってコメント書かれるぐらいの内容に落とし込もうと考えながら見ていたのですが、最後の最後でやってくれました。

行き手を阻んでいたディアボロスを討伐し、なんやかんやで登場したリオレウスとも対峙し、みんなで力をあわせて討伐だ!つって最後はモンスターハンターの代名詞たるレウスくんを狩猟して綺麗にエンド。うんうんそれでいいじゃないか!って思ったら登場する新たな敵。

残り上映時間はもうない、消えるスクリーン、無言で席を立つ観客。映画館に飾られた「るろ剣」のポスターを見て「こっちは面白いのかな」なんて話も聞こえる凄まじい終わり方。どんなに雑でもイイけど誠意を欠いた終わり方だけは、やっちゃいけないと思うんですがどうなんでしょうポール・W・S・アンダーソン監督。続きは、ないと思うなぁ・・・。

登場するモンスターも多くはないし、あの世界の空気も再現できてるかと言われれば微妙。人間たちがあの世界で生き抜く苛烈さなんかも別に見れないしなんといっても終わり方があれ。正直薦めない、それが映画モンスターハンターです。




記事書くときにPV見たら英雄の証と肉焼きBGMがすごい押し出されてるけど

記憶が確かならこれ流れて・・・?

みんなもやろう!モンハンライズ!