10日午前の東京株式市場は、全面高のなか大幅反発が続き、日経平均株価の前日比上げ幅は午前10時すぎ、1000円を超えた。前日の終値919円安をわずか1日で取り戻…

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日本時間では11月9日午後、アメリカ大統領選にてドナルド・トランプ候補がヒラリー・クリントン候補を抑えて当選確実となりました。開票が行われる中、トランプ氏が優勢となると、それにあわせて日経平均株価は一時1000円超値下がりし、1万7000円を下回りました。終値は919円安となっていました。

ところがトランプ氏が勝利宣言をして一夜明けた11月10日、東京株式市場では大幅反発が続き株価はふたたび上昇。午前10時頃には前日比上げ幅が一時1000円を超えたそうです。



9日の下落は「暴言王」と称されたトランプ氏に対する様々な不安から生じたと考えられます。

その公約を見ても、例えば経済の面で見れば、


・TPP(環太平洋経済連携協定)の拒否(ゴミ箱へ放り込む)
・メキシコ国境で35%の輸入税
・中国からの輸入品に45%の関税
といった自国優先の閉塞的な市場が懸念され、また国内や国外に目を向けても、
・イスラム教徒は入国させない
・メキシコとの国境に万里の長城を築き、不法移民を認めない


といった人種差別も懸念されました。氏の選挙中の数々の暴言、またイスラム国打倒の公案などから、彼が大統領になれば第三次世界大戦が始まるかもしれないとも噂されていました。

これまでオバマ政権で盛り返しつつあったアメリカ経済や社会を根本からひっくり返される懸念があるわけで、現社会で潤ってきた人たち、特に富裕層や金融市場の人たちの目からすれば、白人労働者階級の人たちから支持されていたトランプ氏の存在は危ういものにしか映らなかったはずです。

それでも10日に前日の値下がりを挽回するほどの上昇を見ると、トランプ氏に対するその懸念も払拭されつつあるのではないかと想像できます。勝利宣言の際、氏はそれまでの暴言王の姿が嘘のように過激なコメントも控え、敗北を認めたヒラリー女史のことも讃えると、「すべての国民の大統領になる」と、今回の選挙で分裂しかけた国民に融和を呼びかけました。

政治家経験のないトランプ氏の政治能力はまだまだ未知数ですが、噂されているほど悪くないのではないかと、市場は思い始めているのではないでしょうか。また、氏の公約にあった、


・法人税の最高税率を35%から15%に引き下げ
・相続税は排除


といった大型減税等にも改めて期待が膨らみ始めているのかもしれません。



日経平均大引け、大幅反発し1092円高 米新大統領への懸念後退で米大統領選に勝利した共和党候補のドナルド・トランプ氏への過度な警戒感が和らいだ。さっそく突っ込まれる城之内 みな ‏@minajyounouchi  4 時間前@ozawa_j

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