映画説明


『デスノート Light up the NEW world』
公開日:10月29日



あらすじ

天才VS天才の対決から10年経ったある日、世界中のネット回線がジャックされ、キラによるメッセージが発信された。「デスノートを手に入れろ」

夜神総一郎が立ち上げたデスノート対策本部は存続していた。すでに亡くなった夜神総一郎の跡を継ぐべく、キラ事件に精通した三島を筆頭に、対策特別チームの捜査官たちを中心に警視庁内に本部を構えていたのだ。

ロシア、ウォール街そして渋谷でのデスノートによる大量殺人が行われる中、世界的私立探偵にして、Lの正統な後継者竜崎が加わり事件解明に当たり、地上には6冊のデスノートが存在する事が判明する。

6冊のデスノートをすべて手にした者が地上を制する。キラ復活を望む者、それを阻止する者たちとの究極の争奪戦の幕が切って落とされた!

果たして、すべてのノートを手にするのは誰か?
それぞれの譲れない正義が火花を散らし、今、デスノート争奪戦が幕を開ける!

公式サイトより抜粋




はじめに



どうやら世間で酷評されている映画『デスノートLNW』。当サイトでも取り上げられている程度には評判がよろしくない模様。

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コメ

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そんな評判が続々とネットに上がってくる中、当サイトのライター・UTAくんから「結構アレらしいのでレビューを書いてほしい」というリクエスト。それを受けて昨日見に行って来ましたので今回執筆する運びになりました。

私自身は、原作漫画は連載前の読み切りを含めすべてジャンプで読破、アニメも一応見ました。実写版も映画はテレビ放映時に見たかなという感じです。本作とは繋がってないらしいテレビドラマ版は1話だけしか見ておりません。

正直あまり見るつもりもなかったので昔の実写映画版の続編という事以外は何も調べてない状態で見に行った時のレビューとなります。

一応ひどいネタバレはナシで書くつもりですが、前情報ナシで見たい方は映画を観に行ってから読んでくださいね。



イイ所を挙げていくよ!



①ハリウッド映画っぽく頑張るオープニング

冒頭は既存のデスノートルールを確認するためのシーンです。外人がデスノートを拾ってなんか文字をカリカリ書きながらルールを整頓していくサマはちょっとハリウッド映画風味。

その最中に流れるスタッフロールも英語だったりして世界展開でも狙っているのかな?という導入です。多少は金かけてまっせ!というのが感じられるオープニングになっております。

普通だったら期待感が多少膨らむような映像の出来だったりするのですが、「死神大王が~」から始まるこの映画の汚点第一号を見せられたあとなのが残念でした!


②死神”アーマ”がかわいい。

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△本作に登場する新死神アーマ。声優は沢城みゆきさん。デスノートLNW唯一の癒しです。



恐らく本作でイチバン出番の多い死神・アーマ。声は落ち着いた感じの沢城ボイスでいかにも淑女といった感じ。家に帰ってきたご主人の上着を預かる甲斐甲斐しさは死神というより奥さん。

死神といえばリュークがリンゴ大好きですが、アーマはマスカットが好きなようです。食べる仕草がとてもセクシーなのが本作のイチバンの見所です。

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△はい、可愛い。




③映画を見たあとに食べたカレーうどんが美味しい。

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△iPhone7+の被写界深度エフェクトが使いたいだけの写真。キャベツがボヤけただけですね。


本来なら出かける予定ではなかったので、このカレーうどんが食べられたのは『デスノートLNW』のおかげと言っても過言ではありません。今回食べに行ったのは名古屋生まれのお店「若鯱屋」さんです。

カレーうどんと、ご飯、味噌串カツがついて1150円ぐらいでした。カレーうどんは結構やさしめの味付けなので、味噌串カツはカレーうどんの後に食べたほうがいいかもしれません。

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△名古屋といえば味噌カツ。味噌の甘みが謎の疲れに効きます。


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△若鯱屋さんではご飯大盛りが無料なのですが、今回はなぜか元気がないので少なめで頼みました。




普通のうどんより少し太めの麺とカレースープの絡みを堪能し、汁を存分に吸った厚揚げをいただけたのも『デスノートLNW』のおかげ!ありがとう日テレ、ありがとうキラ。感謝の気持ちがココロの奥底から沸いてきます。

映画を観る前は酷評の嵐で身構えましたがなんという事のない神映画でしたね!ということでみなさんもぜひ映画館に足を運んで映画の感想なんてそっちのけでカレーうどんを食べに行きましょう!

これにてデスノートLNWレビューはおしまいです!



















んなわけねぇだろ



この映画の感想が大体分かってるのに、ここまで読んでるって事はあなた・・・「覚悟して来てる人」・・・・・・ですよね

ツイッターなんかを漁れば、この映画の酷評なんていうのはすぐに見つかるワケですが「登場人物の脳みそが全員ミサミサ並に低い」とか「死神大王のキラ信奉」とか全体を観れば小さな事をつついてるモノが多いように感じます。

実際デスノートのルールをガン無視して大殺戮が起きたり、デスノートより銃とパソコンが大活躍していたりとツッコミどころが満載なのですが、本作がダメな理由の大元ではない気がします。

そこで挙げられるのが「登場人物が見えない作品」と言う事です。本作はデスノート対策本部に所属する”デスノートオタク”とまで称される三島Lの後継者・竜崎、サイバーテロできる程度に知能をもっただけの男版ミサミサ・紫苑の3人をメインに話が展開していきます・・・が

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△デスノート研究帳を自作してる三島くん。ノート所持者の前で顔を隠すことは分かってるようですが、マフラーみたいなので覆ったり、手で覆ってるのですぐ顔チラしちゃいます。オチャメ


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△俺はお前らと協力するつもりはない!利用してやるからな!と息巻く竜崎。言ってるだけでそういったそぶりはありません。



彼らの”出来る事・理想・信念”これらが全く見えてきません。三島と竜崎はデスノートをすべて揃えて封印したい、というのは分かるのですが理由は「いっぱい人が死ぬから」ってだけでそこに物語はありません。

紫苑にいたってはなんで6冊集めようとしてるのかまったく分かりません。6冊集めるとドラゴンボールのように願いでも叶うんでしょうか。



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△家族全員を惨殺した犯人をキラが殺してくれたからキラ信者っていうどっかで見た設定の紫苑くん。世界中のPCをハッキングして重要な情報を引っこ抜いたりしますがそれを悪用したりはしない、根はイイ子のようです。




竜崎は対策本部と一緒に行動しているのですが仲は悪そう、ですがなぜ仲悪そうなのか、なぜ挑発するような態度をとるのかについて理由がまったくわかりませんし、正直デメリットしかなさそうな動き方をするので頭が良さそうには見えません。

たぶんですが、竜崎がああいったキャラになったのは、後半の一致団結シーンを作るためでしか無かったんじゃないかなぁと思います。他のキャラクターについても「この性格で、こういった行動ができるから、話がこう進む」という納得ができなくて製作者の「このシーンが撮りたいから、コイツにその場でこの能力を与えて、そういう性格って事にする」という場当たり的な演出の連続なので誰にも感情移入できず、「なんか6冊のデスノートを巡って3人がワーワー騒いでる」というのが私の感想でした。


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△数少ない前作からの生き残りの1人、ですが大した活躍はしません。役割的にはドラマ『フードファイト』に出てくる「食べて!」しか言わないフカキョンぐらいの立ち位置です。



あらすじを見ると「デスノートを持った6人による頭脳戦が繰り広げられる」
というのが観客の期待するところだと思いますが実際は先ほどの3名だけで話は展開されます。他3人のデスノート所持者はなんとモブです。

それだけでもガッカリ来るのに、その3人がデスノートオタクと言ってるのにノートの前でロクに顔を隠さない三島、何がしたいのかも分からない空気キャラ紫苑・対策本部のモブにさえ指示されちゃうぐらい頭の廻らない竜崎の3人というのがやはりこの作品の魅力の無さかなと思います。

彼らに確固たる魅力があって、やりたい事が明確に決まっていて動いていれば話は同じでも、隣で観ていた女子高生が最後の20分でトイレに行ってスタッフロールはじまってから戻ってくるような映画にはならなかったのではないかな・・・と思います。

一応ですが彼ら3人にもラスト30分ぐらいでやっとキャラ付けがされてくるので続編があるとしたら(たぶんあります)、もしかしたら奇跡的に観れる作品が出来上がる可能性はあるかもしれません。

ですが、この映画自体は例えるなら「登場人物が全員シンジくんのエヴァQ」とか「スーパーロボットが登場するシン・ゴジラ」みたいなモノです。

『エヴァQ』は何が起きてるかわからないシンジくん視点で最初は観ると思いますが、まわりの登場人物は「何か知ってる風」なので先が気になりますが、『デスノート』は全員シンジくんなので周りの人も何も知らなそうです。ツライ!


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△登場人物が竜崎以外だいたいこんな感じ。視聴者もこんな感じです。あ、竜崎も最後のほうこんな感じでした。



『シン・ゴジラ』は徹底的にリアルな「現在の日本」を描いているので、「この世界の日本にもゴジラをやっつけられる超必殺兵器みたいなものは無いんだろうな」というのが伝わってくるので荒唐無稽な「ゴジラ」という怪物が怖く見えますが、『デスノート』は世界観が描けていないので何かおきても「おっそうなのか」って感じで流れていきます。

個人的には笑えないタイプの映画なので被害者が増えない事を祈るばかりです。どうか皆さまは有意義な2時間をお過ごしください。









シメはちゃんとカレースープをかけて戴きました。



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1500円払って2時間を棒に振った女子高生たち

彼女たちのことだけが心配です。






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