キングコング西野さんのブログが話題に




記事によると

街を歩いていて、面白い看板があれば撮影してInstagramにアップする。
気になったニュースがあればコメントし、不特定多数の人に自分の意思を表明する。
これらはプロのカメラマンの仕業でも、プロのコメンテーターの仕業でもなく、一般の方々の仕業で、ご覧のとおり今は国民総クリエイター時代だ。

それを生業としているかどうかはさておき、国民一人一人が情報を発信するようになった。
この国には、クリエイター(仕事で情報を発信する人)とセカンドクリエイター(趣味で情報を発信する人)しかいない。
つまり、《純粋な(受け止めるだけの)お客さん》なんて、ほぼほぼ絶滅したわけだ。






たとえばね、

僕と担当編集者の二人で議論し合い、何年もかけて生み出した本は、最低2冊は売れる。
なぜなら、僕と担当編集者がそれぞれ1冊ずつ買うから。

本当はもっと売れるよ。
自分達の頑張りを知って欲しいから、友達に配る用に、あと数冊は買うから。

しかし、まぁ、最低でも2冊は売れる。
2人で作った本が2冊売れるのならば、
10万人で作った本は10万冊売れるじゃないか。


ちなみに、昨日、21万部を突破した『えんとつ町のプペル』は、クラウドファンディングを使って、1万人で作った。
支援してもらうことで、作り手側にまわってもらったわけだ。
クラウドファンディングの本質は、資金調達ではなく、共犯者作りだ。
『えんとつ町のプペル』は発売1ヶ月前の予約で1万部が売れた。

何が言いたいかというとね、

『お客さん』を増やすのではなくて、『作り手』を増やした方がいいということ。
なぜなら、『作り手』は、そのまま『お客さん』になるから。
そして、『お客さん』なんて、もう存在していないから。



そうやって考えていくと、『情報解禁』という文化が、いかに時代に合っていないかが見えてくる。

誰に向けて情報を解禁するつもり?

お客さんなんて、いないぜ?


宣伝費さえかければモノが売れた(純粋なお客さんがいた)1990年代じゃなくて、今、2016年だぜ?

クリエイターとオーディエンスの間に太い線を引いて、別の生き物としてしまう発想が古すぎるんだよ。化石、ガラパゴス、糞ダセー。





それでも『情報解禁』が機能する場合もある。
今年、Hi-STANDARDが告知なしで、ある日突然CDを売ったけど、あれなんて見事だよね。
『情報解禁』を徹底することで、ニュースになった。

大切なのはニュースを出すことではなくて、出したニュースが、ニュースに《なる》ことだ。
ニュースにならないニュースなんぞに何の価値もない。


会議なんかをしていると、「情報解禁はいつにします?」なんて話が平気で飛び交っている。
そんなことよりもまず、今、自分達が扱っている案件が、
そもそも情報を隠さなきゃいけないものなのか、
隠しておくことで何のメリットがあるのか、
そこを議論した方がいい。


終わったんだよ、1990年代は。



この記事への反応


お客さんを作り手に持ってくるってのは共創マーケティングってヤツですね。

めっちゃ共感できた

的をえすぎていてビビりました。。
本当にマーケッターなんですね。


西野は炎上させてるイメージ強いけどこの文章には納得した。その案件隠しておく必要ある?って議論は絶対必要だわ

ものを作ってお客さんに発信ではなく、はじめからみんな作り手にしてしまうという方法。どんなことにも使えるね!

切り口が面白い話だなと思った。作る側を増やす云々は置いといて、情報過多の現代である日ポンと発信するより、継続的に情報を出し続けた方が人の目に触れやすいってのはあるかもなー

極論やけど共感するわ

西野さんって、ほんっっとうに賢いよね。お笑いは分かんないけど人として好きだわ〜。

この人は、これからどうなっていくかを分かりやすく説明してくれる。純粋なお客さんはもういないというのが本当にその通りだと思う。

解禁しても止めててもいいんだけど、そこに理由があればね。理由なくなんとなくで作業してる人が多い。














確かに情報解禁とかやるよりも共創マーケティングの方が時代に合ってる気がする

無駄に情報隠されると追ってる方はストレスにもなるし



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